2019年11月10日日曜日

大菩薩嶺から滝子山への縦走時における道迷い危険箇所

2週続けて、大菩薩嶺から滝子山を縦走してきました。
初回は、滝子山から初狩へ下りている最中に日が暮れてしまい、予定外のナイトハイクに。

2週目はリベンジの意味を込め、日暮れ前の下山を目標にしましたが、なんとか達成できました。

なお、大菩薩嶺から滝子山への縦走ルートは、トレランのレースの舞台にも選ばれるほど、歩きやすく景色も良いです。
ただ、「大谷ケ丸」から「滝子山」への分岐ルートがわかりにくいので、動画を作ってみました。

 

朝の甲斐大和駅。
第一便の定時は、8:10ですが、この時期、7:45くらいに臨時便が朝イチの便として出ているようです。

ハイペースで進み、登山口から40分ほどで大菩薩嶺へ。

大菩薩峠のお手洗いは、とてもキレイです。

 富士がキレイに見えました。

なんとか、日暮れ前に下山。
約8時間でした。初回は9.5時間かかっていたので、1.5時間のタイム更新。ただ、休憩をほとんど取らなかったので、ほぼその分ですね。歩く(走る)スピードはそこまであげられませんでした。


2019年11月4日月曜日

【百名山単独行20191103】大菩薩嶺

こんにちは!
秋が深まってくる今日この頃、三連休の中日に、百名山の「大菩薩嶺」に登ってきました。

ルートは、一番簡単な「JR甲斐大和駅(電車)〜上日川峠(バス)〜登山口〜山頂」というコースを選びました。
登山口からは1.5時間くらいで山頂まで行けるそうで、ずいぶんお手軽な百名山だな、と。
この朝の時点では、まさか同日夕方に、遭難の一歩手前の状況になるとは想像しておらず、お気楽気分です。

朝6時頃。京王線高尾駅からJR高尾駅へ乗り換え

甲斐大和駅で乗るバスはこんな感じです。

駅前に止まっているので、乗り場は分かりやすいです。

このバス、事前に調べると始発が8:10のはずが、7:50くらいに出発してました。
自分が乗った電車時刻の関係で、甲斐大和駅には7:40くらいに着いていたので、ラッキーな誤算でしたね。この時期、増発しているのかもしれません。
バス代、若干値上がりしており、1,020円です(事前の調べでは、1,000円でした)。

途中、道が若干崩れている箇所があり、バスから降りて歩きました。
(乗客全員を乗せて通ると重みで崩落の危険性?)

川沿いを走るので、紅葉含めて景色がキレイです。

40分ほど揺られて、登山口へ。

登山スタート!ストレッチやお手洗い等済ませ、時刻は8:40くらいでした。

20分ほど歩くと、目印の「福ちゃん荘」へ

この福ちゃん荘までもそうですが、ここから山頂までも、実に歩きやすい、なにも難所がないコースでした。

途中、富士山がそれはそれは立派に見えます。曇り/雨の予報でしたが、この富士が見られたのは、実にラッキーでした。

そびえ立つという表現がしっくりきます。

無事に大菩薩嶺に到着!
本当にお手軽でオススメです。

私、恥ずかしながら「大菩薩嶺」と「大菩薩峠」は同じものだと思ってまして。呼び名が違うだけだと。しかし、れっきとした別の峰というか、場所です。大菩薩峠へは、大菩薩嶺から30分ほど歩きます。

こんな感じの素晴らしいルートです。
山荘も見えます。

南アルプスの連邦が見えます。

ここから見える峰々はこんな感じです。

無事、大菩薩峠に到着!

さて、ここから別ルートで30分ほど歩くと、元の出発地に近い福ちゃん荘へ戻れるのですが、なんとなくもう少し歩きたくなり、少しだけ足をのばして縦走することに。

石丸峠へ。大菩薩峠にくっついている「介山荘」の後ろの道です。
もちろん、あの小説「大菩薩峠」の中里介山から取られている名前です。

登って下りてが続きます。

登山口〜大菩薩嶺〜大菩薩峠は、そこそこ混んでいましたが、そこを出外れると一気に人が減ります。

天気も良く、サクサク歩きます。

「曇りてもよし、富士の山」な感じです。

富士山がキレイに見える「富嶽十二景」を縦走するコースで、富士山好きにオススメです。

どんどんピークハントしていきます。

この時はまだ余裕がありました。13時〜14時頃です。

標識もたくさん出ていて、まず迷いません。

この縦走コース、甲州アルプスと言うんだそうで、たくさんのエスケープルートがあります。いつ車道に続く道へ下りようか、と迷っているうちに、だいぶ距離も稼げました。実は、このコースの先には、滝子山、そしてJRの初狩駅への道がひらけています。
かなりの距離(約25km)ですが、初狩駅に下りられたら、帰りのバス代も浮きますし、2駅分東京に近いので、電車賃も若干浮きます。

しかし、今のペースだと、滝子山に着けるのが、せいぜい4時過ぎ。今の季節、5時には暗くなるので、滝子山から下山している間に暗くなることが予想されます。しかも、最後は樹林帯が続くので、光が遮られるはず。

迷いつつも、最後のエスケープルートまでは、とりあえず滝子山を目指して歩くことに。この時点で、若干ペースをあげました。

そんな折り、富士山が隠れ出しました。

雨が降らなかったのが幸い。

ときどき、富士山は思い出したようにまたその姿を見せてくれます。

まだ明るいので、気持ちはわりと気楽でした。

「腐海の胞子が、こんなところにまで・・・」
気持ちにも余裕があります。

シカ避けの柵。数カ所ありました。

まずまずのペース。

ここまでくれば、もう滝子山を目指すしかない!!
さらにペースを上げました。

紅葉も少し見られました。

よし!滝子山の標識が出てきた!
なんでここだけ「ハマイバ」なんてカタカナ?

こんな漢字だったんかい!物々しい。

大谷ケ丸。滝子山への分岐はここよりちょっと手前に戻ります。
「山と高原地図」を持って行ったのですが、きちんとそれが書いてあり、助かりました。

しかし!ここから滝子山までが、実にクセものでした。
まずは地図を見てください。「大谷ケ丸〜滝子山」。

踏み跡薄い。なんて書いてありますが、とてもそんなレベルじゃないです。

今年の秋に続いた大雨と台風の影響でしょうか。
落ち葉も降り積もって、ほとんど道が見えません。
立ち止まって、四方を見渡しても、道も目印も何もないような状況が数回発生しました。
それらしき道を歩いて、5分が過ぎても標識や明らかなルートが出てこなければ、迷わず戻りました。
周りには誰もいません。この時、けっこう焦りました。

どうやら、崖沿いに歩くのが正解のよう。

こんな感じの道が続きます。実は目印があるの、分かります?

すっかり色褪せて、コレ。

やっとの思いで、ルートを見つけて滝子山に近づきます。
でも、20分は時間をロスしました。

顔もこわばってます。
大菩薩から、滝子山まで必死に来てるんだと、主張せずにはいられない、ソロ登山。

なんだかんだで、滝子山のピークに来れたのは4時35分。
ここから急いで下りなければ!!!

富士山がひょっこり頭を出してくれました。
見守っててくれ!!

痛む左足の膝をかばいながらも、転げ落ちるように下山します。
「あ〜!暗くなって来た!」

檜平で5時5分。
ここから1時間というところでしょうか。

・・・暗くなり始めました。

・・・やばい。空の明かりが届かない。

・・・日が沈む。。。

・・・とうとう真っ暗。

当初はこんな縦走をするつもりじゃなかったので、あろうことか、ヘッドライトを持ってきていませんでした。頼りはiPhoneのライトのみ。


標識すらも、ビビリの対象。
とにかく、ちょっとした物音や、造作物に、ビビリまくる夜の登山。

経験、知識、体力、運のどれかひとつでも足りていなかったら、本当に遭難していたと思います。滝子山は、3回以上登っており、頭の中にぼんやりルートを描けていたので、なんとか道を間違わずに済みました。
一番迷いそうだったのは、小川が登山道を横切っている(ちょっとだけ道が途切れる)箇所。昼間ならどうってことない小さな小さな「途切れ」ですが、夜だとその先が見えないものですから、道を簡単に見失います。

もし昼間のルートを知ってなかったら、完全にロスト、遭難でした。
この時点で、食料はゼロ。水は50ml以下でした。

真っ暗な道を1時間以上歩いて、なんとか登山口へ到着。

ここから初狩駅へは、さらに40分ほど舗装された道を歩きます。

初狩駅前に着いたのは、6時半。駅前のローソンで、ビールとカップヌードルとおにぎりを買って、命を噛み締めながら、味わい、生還を祝いました。

過信は禁物。山は怖い。無理はダメ。などなど、十分に知っていたつもりでしたが、今回は本当に危険を感じました。死を意識しました。

これから寒くなってきます。みなさんも、どうぞ、気をつけてください。